若さに贈る
最近読んでいる本がある。
「若さに贈る」著:松下幸之助
松下電器、現在のパナソニックの創業者。
以前、「道をひらく」のページをパラパラとめくってみたことはあったが、それ以外は松下さんの本を読んだ経験はない。
古本屋に立ち寄った時にこの本のタイトルが目に留まって購入した。
目次の一部を紹介すると、「打ち込め」「いのちをかけよ」「適性に立て」「この心構え」など。
松下さんはこの本の中で青春について、
「青春とは人生最大の価値のあるもの」
と表現し、成人式に参会して講演した際は、
「自分のいっさいを投げ捨てでもみなさんの年齢にかえりたい」
と述べている。
松下さんが、若者に向けて「どんな心構えで生きるべきか」、ご本人が経験したエピソードや歴史上の人物の逸話なども交えて語っている。
まだすべてを読み終わってはいないが、この本から影響を受け、毎日のひとつ一つの事柄に対して取り組む際の心構えにいい変化が起きているように感じる。
ホッケーが青春
自分のいまの生活にとって一番大きなウェイトを占めている事柄はホッケー。
ホッケーをうまくなりたい。試合で自分の持つ力を発揮したい。自分がどこまで成長できるのか、挑戦したい。
ホッケーをうまくなるためには、トレーニングを積む必要があるし、トレーニングを充実させるためには体調管理が必要で、食事に気を配って、睡眠の質と量も考えて生活した方がプラスになる。
人それぞれやり方はあると思うが、自分はこのやり方が性に合う。
こういう生活を繰り返して自分を高め、試合で自分の求めるプレーができたりすると、自分の成長を実感することができる。
たとえ結果が出なくても、なりたい自分になるために時間を使って生活していると、充実しているな、と感じる。
ホッケーのおかげで、そういう充実感やコンピテンス(有能感)を得られる場面がたびたびある。
ホッケーというスポーツに巡り合えたことに感謝している。
でも、ときには気づいたらホッケーに対するモチベーションが低くなっているときもある。練習に取り組む姿勢が徐々に意識が低くなっていったり、睡眠時間が短くなっていたり、お風呂上がりのストレッチをさぼりがちになったりもする。
自分がどれだけ手を抜いているかは、自分自身が一番わかるはずだが、いつの間にかそうなってしまっているときもある。そして、その意識の低い状態が当たり前になるとだんだん危機感も抱かなくなる。
たとえば、日本代表の選考会のときはだれでも選ばれるために必死にやるはず。普段の練習も同じ心構えで取り組んだほうが成長は早いはずなのに、今週末は試合だから・・・、ちょっと痛めている箇所があるから・・・このような、自分に都合のいい言い訳を考えて、力を抜いて練習してしまったりもする。
自分の中で目指すべき姿をしっかりとイメージして、そこに向かって自分なりに心構えを持ってトレーニングに臨めば、これは回避できる。
ホッケー選手として第一線でプレーできる時間は限られている。
有限ということを忘れずに、なりたい自分を思い描いて、たえず成長。
いのちをかける
この本にも「いのちをかける」という言葉が出てきているが、個人的にいのちをかけるという言葉に対して2つの解釈を持つ。
ひとつは、身体を張ってハードワークするというイメージ。ホッケーで言えば、山下選手みたいに、ペナルティーコーナーの一番騎で身体を張って止めに行ったり。あるいは、ラン系のトレーニングで限界まで追い込んだり、ウェイトも自分の限界を突破するような重さにトライしたり。
もうひとつは、時間をかける、ということ。いのち=時間と捉え、自分が日々生きている時間は、ホッケーにプラスになるような時間の使い方をする。トレーニング、食事、休養。ときには時間を作ってホッケー以外のことに時間を費やすことで、ホッケーにいい影響がでることもある。(これは見落としがちで、ホッケーばっかりやっていればいいってものでもない。)
時間の使い方=いのちの使い方。そんなイメージ。
2つの意味でいのちをかけて。
心構え
話題のラグビー日本代表。
「マインドセット」という言葉が取り上げられていた。
試合をする前からあきらめていたら、相手には勝てない。
最初からできないと思っていては、進歩も遅くいつまでたってもできない。
かといって、なんでもできるかといったらそれはちがう。
自分の適性を考えたうえで、なにができるか。
ジャパンウェイは日本人の適性を考えたうえでのやり方。
本を読みながら、松下さんとエディさんの語る言葉がシンクロ。
結果を出した人、成功した人の考え方。
それを実行できるか、徹底できるか、が差。
若いうちは、いのちをかけて。
人生をおもいきり生き抜くために、いまの自分にはホッケーがある。