粥さんからのパス
先日の11月3日。
名古屋フラーテル恒例の日替わり選手ブログは、背番号3・粥さんの担当日だったわけですが。
粥さんから、
再び世界に話を戻すと、ワールドリーグファイナルが今月の27日からインドで行われます。
そのうち僕の愛読してるブログでも話が出てくると思うので、詳しくはそちらで!!
→→→ https://ippeifujimoto.com/
というパスをいただきました。
ピッチの中でも外でもパスをもらえてありがたい。
そのワールドリーグ・ファイナルについてはまたあらためて書くつもりですので、しばらくお待ちさい。
今回は、粥さんが選手ブログで触れていた、アフリカ大陸予選とオリンピック出場国について書いてみたいと思います。
アフリカ大陸予選
先日まで、「アフリカチャンピオンズシップ」という大会が開催されていました。
優勝者にはアフリカ大陸代表として、リオ五輪の出場権が与えられる大会でした。
結果は男女ともに南アフリカが優勝。
しかし、その大会期間中、南アフリカ国内のオリンピック統括団体であるSASCOC(South African Sports Confederation and Olympic Committee )が下記のプレスリリースを出しました。↓
出典:http://www.sascoc.co.za/2015/10/30/rio-2016-olympics-selection-criteria-for-sa-hockey-association/
ここには、もし、ホッケー南アフリカ代表がアフリカ大陸予選で優勝したとしてもリオ五輪には派遣しない、という内容が書かれているようです。
SASCOCとSAHA(南アフリカホッケー協会)の間で交わされた”agreetment”(協定)。
詳しくはわかりませんが、どうやらこの協定に書かれている条件を満たしていない、というのが理由のようです。
agreetmentの出典:http://www.sascoc.co.za/wp-content/uploads/2015/07/Olympics-SA-Hockey-Association.pdf
当初の予定では、アフリカ大陸予選が終了した時点で、リオ五輪ホッケー競技の出場国(男女各12か国ずつ)が決定するはずだったのですが、今回の南アフリカの出来事によって、あと1チームはどこが出場するのか、現時点(2015/11/5)では未確定の状態となっています。
代替国は・・・
前回のロンドン五輪の際も南アフリカは国際ホッケー連盟の定める出場権を獲得したにもかかわらず、その出場権を返上して世界最終予選を戦った、ということがありました。
日本で開催された世界最終予選。2012年春の各務原大会です。
2012年にも、南アフリカ国内のオリンピック統括団体とホッケー協会の間に軋轢がある、という話を耳にしましたが、今回もこのような話が出てきました。
・南アフリカが出場できるのか
・南アフリカが出場できない場合、その代替国はどの国なのか。
気になるところです。
アフリカ大陸予選より一足先に開催されたオセアニアカップでは、男子決勝でオーストラリアが勝利し、敗北したニュージーランドは出場権を逃しました。
しかし、今回の南アフリカの出来事によって、ニュージーランド国内では「まだ出場できる可能性があるのではないか」という声があがっているようです。
三谷元騎選手が所属していたチームのFacebookページでもそのようなことが書かれていました。↓
Black Stick Men could still be going to Rio following this result.
Posted by Harbour High Performance Hockey on 2015年11月1日
感じること
今回の南アフリカの出来事について、他の国のホッケー選手や指導者が「南アフリカは出場するべきではないか」という声をあげています。
以前、このブログでも紹介した男子オランダ代表コーチのマックス・カルダス氏は
if they win and meet the criteria @fihockey then they should go to the Games.
大陸予選で優勝し、国際ホッケー連盟の出場基準を満たしたのであれば出場すべき
と、南アフリカのリオ五輪出場を後押ししています。
署名サイト”change.org”ではこのブログ公開時点で、6000を超える署名が集まっています。
「現場の努力が水の泡になるようなことは避けてほしい」と強く感じます。
リオ五輪の出場国
さて、これまで書いたように南アフリカが出場できるかはまだわかりませんが、現時点でリオ五輪の出場が確定している国を確認してみたいと思います。
男女ともに12か国ずつがオリンピックに出場できます。
男子のリオ五輪出場国
男子の出場が決定している国
ブラジル(開催国枠)
インド(アジア王者枠)
オランダ(ヨーロッパ王者枠)
オーストラリア(オセアニア王者枠)
アルゼンチン(パンアメリカ王者枠)
ドイツ・カナダ・スペイン(※1 WLSF・A枠)
ベルギー・英国・アイルランド(※2 WLSF・B枠)
※1 ワールドリーグ・セミファイナル アルゼンチン大会枠
※2 ワールドリーグ・セミファイナル ベルギー大会枠
となっています。
大陸別にみると、ヨーロッパから6か国出場、アメリカ大陸3か国、アジア1、オセアニア1、アフリカは未定。
かなりヨーロッパに偏っています。
男子のアジア勢で出場できるのはインドのみ。
これまでオリンピックで金メダル3回、銀メダル3回、銅メダル2回を獲得している強豪国・パキスタンが出場権を逃しました。1948年大会以来続いた連続出場記録(1980年のモスクワ五輪はボイコットで不出場)が途絶えたようです。
常連国・韓国も出場できず。
それに対して、アイルランドは1908年のロンドン五輪以来となる106年ぶりの出場を決めました。
1世紀越しのオリンピック・・・。
今年8月のヨーロッパチャンピオンズシップの3位決定戦ではイングランドに歴史的勝利をあげ、確実に力をつけてきているアイルランド。
どうやらアイルランドのスポーツコンサルがアイルランド国内の各スポーツ競技団体に対して資金面でサポート?しているようです。↓
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以前までアイルランド代表のユニフォームは「SAMURAI Sports wear」という、いかにもサムライジャパンが着用した方がよさそうなメーカーがサプライヤーだったのですが、
最近はadidasがサプライヤーになったようで、そういった面でもホッケー界でのアイルランド代表の「立ち位置」が変わってきているのかな、感じます。
女子のリオ五輪出場国
韓国(アジア王者枠)
英国(ヨーロッパ王者枠)
オーストラリア(オセアニア王者枠)
アメリカ(パンアメリカ王者枠)
中国・ドイツ・アルゼンチン(WLSF・V枠)※3
オランダ・ニュージーランド・インド・日本(WLSF・B枠)※4
※3 ワールドリーグ・セミファイナル バレンシア大会枠
※4 ワールドリーグ・セミファイナル ベルギー大会枠
女子は、リオ五輪の開催国であるブラジルの女子ホッケー代表チームは出場できません。
ブラジル女子は、FIH(国際ホッケー連盟)からの通達により、2014年のFIH世界ランキングで40位以内に入ることが出場条件とされていましたが、これを満たすことができなかったため出場が見送られたようです。
女子はアジアから4か国。欧州が3か国、オセアニアが2か国、アメリカ大陸が2か国、アフリカが未定、となっており、大陸別でみるとアジアが最多です。
4大会連続で出場権を獲得した「さくらジャパン」の活躍に期待です。
最後に
男子ホッケー日本代表「サムライジャパン」は、6月のワールドリーグ・セミファイナルでリオ五輪の出場権を得ることができませんでした。
国際ホッケー連盟のカレンダーを見る限りでは、来年2016年11月1日から15日までインドで「アジアチャンピオンズトロフィー」が開催されるようですが、それまで約1年間は国際大会への出場はなさそうです。(テストマッチは除く)
ジュニア世代に目を向けると、今月11月14日から、先日のインカレでも活躍していたU-21日本代表のメンバーが出場するジュニアアジアカップがマレーシア・クアンタンで開幕します。
このジュニアアジアカップは、ジュニアワールドカップという大会の予選も兼ねており、今後の日本代表を強化するうえで重要な大会のひとつです。
ぜひ注目していただきたい大会ですが、その詳細についてはまたこのブログで取り上げたいと思っています。
ひとまず、今回はここまでです。
長くなってしまいましたが、読んでいただきありがとうございました。
それではまた!
P.S.①
さくらジャパンの柴田選手がテレビ出演するそうです。ぜひご覧ください。
P.S.②
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