敗戦の受け止め方

全日本選手権グループ予選

結果

先日、大阪・茨城市にて第90回男子ホッケー全日本選手権大会の予選グループを戦ってきました。

ベルテクスホッケーチームの戦績は2勝1敗でした。

詳細は以下のとおりです。

■第90回 全日本ホッケー選手権大会 試合結果

▼グループリーグ第1戦 11月25日(金)
ベルテクス vs 立命館大学
1Q 0-0
2Q 1-0
3Q 0-0
4Q 1-0
合計 2-0
得点者 松本(PC)、津田(FG)

▼グループリーグ第2戦 11月26日(土)
ベルテクス vs 箕島ホッケークラブ
1Q 0-0
2Q 1-0
3Q 2-1
4Q 1-2
合計 4-3
得点者 井島(FG)、松本(PC)、長澤(PC)、山部(FG)

▼グループリーグ第3戦 11月27日(日)
ベルテクス vs 天理大学
1Q 1-0
2Q 0-1
3Q 0-1
4Q 1-1
合計 2-3
得点者 井島(FG)、藤本(PC)

■グループリーグ順位
   A組         B組
1位  天理大学      山梨学院大学
2位  ベルテクス     福井クラブ
3位  立命館大学     東京農業大学
4位  箕島ホッケークラブ ALDER飯能

■詳しい情報はコチラまで 

日本ホッケー協会HP内 >>>全日本選手権

(引用:ベルテクスホッケーチーム公式HPより)

以上の通り、

Aグループ2位として、決勝トーナメントへの進出を決めました。

応援してくださったみなさん、ありがとうございました。

今後の予定

全日本選手権の決勝トーナメントは12月23日(金),24日(土)に行われます。

今年度、最後の戦いです。

場所は同じく大阪・茨城市の立命館大学ホリーズスタジアム。

試合スケジュールは以下のとおりです。

■12/23(金)準決勝

11:00〜
天理大学 対 福井クラブ

13:00〜
山梨学院大学 対 ベルテクスホッケーチーム

■12/24(土)決勝戦

11:00〜
(3位決定戦は開催されません)

勝ち負け

ダークサイド

「勝負には勝ちたい。」
「勝ちを目指して日々トレーニングをしている。」

こう思ってホッケーというスポーツをやっています。

しかし、「勝利だけが目的なのか」というと

個人的にはそうではないと考えています。

なぜ「勝ちたいのか」。

この問いに正解はないと思いますし、考え方は人それぞれだと思います。

過去を振り返ってみて、おそらくフラーテルというチームに入部してからしばらくの間。

自分が勝ちたい理由を一言で言えば、

「優越感に浸りたい」

というものだったように思います。

「勝って相手より優れていることを顕示したい。」
「あいつより俺の方が強いんだ。」と。

いま考えてみるとあまり健全な動機ではないように思いますが、実際に当時は心の中でそういう部分が大きく存在していたように思います。

ラグビーの五郎丸選手が

「自分にはダークサイドからのモチベーションが存在する。それがない選手もいる。そういう選手に憧れる。できればダークサイドのモチベーションを少なくしたい。」

というようなことを雑誌Numberで語っていた記憶があるのですが、

自分は、ダークサイドからのモチベーションに大きく支配された状態でホッケーをしていたのかもしれません。

価値観

その後、今日に至るまで、ホッケーを通じて、海外の地へ行かせてもらったり、自分とは違う価値観の人と出会ったり、チーム内ではスタッフの交代や選手の世代交代があったりして、環境の変化、異文化との遭遇など、いろいろな経験をさせてもらいました。

こういう日々を送ってきて、すこしずつ世の中の見方や価値観が変化してきたような気がします。

そして、「なぜ勝ちたいのか」という問いに対する、自分なりの答えも変わってきたように感じています。

これまではさきほども述べましたように、

「優越感に浸りたい」という部分が大きかったように思うのですが、

ここ一年くらいは、

「勝ちを目指す→成長する→そこに喜びがある。だから勝ちたい。」と意識するようになりました。

「勝つこと」が目的ではなく、

「勝って優越感に浸ること」が目的でもない。

「勝つこと」自体はもちろんうれしいですが、それよりも自分がどれだけ成長できたか。

そこに価値を置いて考えるように意識をしています。

「勝つこと」は目的ではなく、“成長という目的を達成するための手段”という感じでしょうか。

勝つことだけを目的としていると、

どんな内容でも勝てばよい→内容の反省がおろそかになる→つぎの試合で負ける可能性が高まる

という流れになってしまう危険性があります。

これだと勝ち続けることができませんし、成長の速度も緩んでしまいます。

そこを油断せずに引き締めるために「勝つことだけ」を目的にしないほうがいい、という考え方を採用しています。

勝って兜の緒を締める。

勝ち負けはモノサシ

勝ち負けに関してもその捉え方が変わってきたように思います。

以前は「勝ち=善、負け=悪」というように、善悪で考えていた部分が大きかった。

オール・オア・ナッシング、悉無律思考(白黒思考)という感じでしょうか。

そこからすこしずつ価値観が粉砕されていって、

現在はこのように考えるように意識しています。

勝ち負けは「相手と自分との力の差を確かめるモノサシ」

このモノサシのおかげで自分たちの強い部分、弱い部分、平均的な部分を知ることができる。

そのモノサシは、今回はここが弱かったからこの部分を鍛えてみよう、と考えたりするのに役立つ。

つまり成長のための目安になるもの、と考えています。

勝つか負けるかは重要だけど、それがすべてではないし、目的でもない。

目指すべきことは、「よりよいものを求めること」にあるのではないか。

よりよいものを目指せば、そこに成長があると思うし、よりよいものは社会や人々に価値を与えられるのではないか。

そんなふうに考えています。

いまのところ。

敗戦の受け止め方

今回の予選グループにおいて、ベルテクスは天理大学に敗戦しました。

そもそも実力がどちらの方が上なのか。

順当な結果だったのか、あるいは予想外の結果だったのか。

それは人それぞれの見方によると思います。

当たり前のことですが、試合はやってみなければ結果はどうなるかわかりません。

ただ、今回の予選グループでは天理大学が勝利し、ベルテクスが負けた。

これが事実です。

この敗戦を受け入れて、その試合をひとつのモノサシにして、

「この部分は準備が足りなかったから、もっと重点を置いて練習しよう」

というように負けを糧にしてきます。

負けることは「わるいこと」ではないと考えていますが、「くやしいこと」です。

この「くやしさ」というのは栄養になると思うのですが、内臓では消化できないみたいなので、練習に対するモチベーションにするなどして、うまいこと消化していきたいと思っています。

対戦相手・仲間

山学・天理・福井

すでに今後の日程の部分で前述しましたが、準決勝は山梨学院大学と対戦します。

Bグループを1位通過した、インカレ王者です。

コーチはフラーテルOBの三澤さん。

ベルテクスは今年度の日本リーグに出場していないので、山梨学院大学と公式戦で対戦するのは今年はじめてですが、夏の国体予選前に庄内緑地公園にて練習試合を行っています。

高い個の能力を持った学生が多くいるチーム。

お互いの力をぶつけ合った試合を展開し、それを観客のみなさんに楽しんでもらい、その上でベルテクスが勝利する。

このストーリーをつくりあげられるように準備していきます。

もうひとつの準決勝は、天理大学(A組1位)対福井クラブ(B組2位)。

福井クラブには、フラーテルOBで会社の同僚である敏郎さん(橘選手)がいます。

先日、敏郎さんと会社で会った時にこんな話をしました。

藤本「決勝にちゃんとあがってきてくださいよ。」
橘さん「こっちのセリフだよ。」

キレキレの切り返しをいただきました。

価値

対戦相手というのは試合中は「敵」ですが、日本のホッケー界という括りで見ると、「ともによりよいホッケーをつくりあげていくための仲間」です。

ホッケーという競技が今後もっと発展してくためには、社会に対する価値を生み出していかなければならない。

価値を生み出す方法はいろいろあると思いますが、

選手という立場から考えると「レベルの高い試合を披露して、それを観ているみなさんに楽しんでもらうこと」が社会に価値を生み出す方法のひとつだと考えています。

日本代表チームが現在、岐阜県各務ヶ原市で合宿を行っており、昨日は日本代表 対 ベルテクスでトレーニングマッチを行いました。

切磋琢磨し合えるホッケーの仲間がいることへの感謝も忘れずに、日々を過ごしていこうと思っています。

最後に

いろいろと書いてきましたが、結局は言うだけ、書くだけ、ではなく

「どれだけ行動できるか」

まずは、準決勝に向けて。

すこしでも高いパフォーマンスをお見せできるように残りの日々でベストな準備をしていきます。

Before everything else, getting ready is the secret of success.
(準備をしておくこと。これがなによりの成功の秘訣である。)

– Henry Ford(ヘンリー・フォード)-

それではまた。

藤本一平

コメント

  1. M F より:

    しっかり準備して、優勝を目指し奮闘、努力を
    良いパフォーマンスを見せて、有終の美を飾ることを祈ります。

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